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環境事業開発

研究所だより

宇宙へ行ったササユリ「宙ユリ(そらゆり)」の補植作業を行いました

2025-04-10
ササユリは日本の各地で自生していますが、宇宙へ行ったササユリの種子は当研究所固有のものです。糸魚川市の美山公園内に2か所、その種子から増やした球根を植栽してあり、誰でも観察する事ができるようになっています。
今回は美山公園の西側、水道タンク展望台近くにある芝生公園で、宙ユリ(そらゆり)の補植を行いました。すぐそばで、同じく宇宙へ行った桜、神代桜(じんだいざくら)が開花していました。
黄色と黒の標識ロープが美観を損ねていますがご容赦ください。昨年秋にも植え付けており、芽が出始めています。
ササユリの芽を踏んで「ニラと同じで、踏めば強くなる。」とおっしゃった方がいました。ニラとササユリは同じユリ科ですが、ネギ亜科とユリ亜科で異なり、更にササユリは非常にデリケートな為、踏みつけられて芽が折れたらそのシーズンは生育が止まってしまいます。その方から「雑草(芝)が生えている。ちゃんと抜いてはどうか?」とのご指摘も頂きました。実はこの場所は直射日光が強く当たる為、地温の上昇を避ける目的で芝生を生やしたままにしています。なお、ササユリの丈よりも伸びてしまう雑草は時々駆除しています。
研究所のササユリという事で「バイオで育てたから弱くて小さい。山の物はもっと大きい。」とおっしゃる方も沢山いらっしゃいました。じつは同じ美山公園内の東側「長者ヶ原考古館」に、ここに植えているものと全く同じ宙ユリの球根が植え付けられており、1m近くまで成長しています。環境が整い、植栽から3年以上経過すると、無菌培養で育成した球根でも大きくなります。

当研究所ではササユリの栽培を20年程手掛けていますが、今も同様のご指摘をいただく事があります。最近はその場で説明せず、ただ頷いて聴いている事が多くなりました。誤解を解くには地道に育てていくしかないのかなあ、と思っています。


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